ひとまいるのサステナビリティ

代表取締役社長 前垣内 洋行
代表取締役社長 前垣内 洋行

持続可能な未来のために、

社会課題に向き合い

皆様の暮らしに寄り添います。

持続可能な未来のために取り組む重点課題

私たちひとまいるグループは、サステナビリティを企業経営の柱の一つと考えています。中でも、私たちは6つの重点課題を定め、ひとまいるらしい以下の3つの取り組みを強化しています。

 

環境

気候変動への対応、資源の有効活用、排出物の削減など、環境への影響を最小限に抑える配送モデルを構築しています。中でも、配達と回収を一体化した「2way型サービス」は、環境配慮と事業性を両立する新しい仕組みとして注目されています。

 

酒・飲食文化と社会問題

私たちは、単なる酒販事業者ではなく、酒・飲食文化の継承者でもあります。飲酒に関わる社会的課題(未成年飲酒、適正飲酒など)にも配慮し、責任ある情報発信と魅力ある文化の発信を行っています。

 

人財

私たちの最大の資産は「人」です。「ひとまいるSpirits」を行動指針に据え、多様な働き方の実現、自律的キャリア形成、次世代人材の育成など、社員一人ひとりの力が発揮される組織づくりに注力しています。

これらのマテリアリティは、個別に進めるのではなく、互いに連動しながら全社一体で推進していくものです。

空も、地域も、未来もつなぐ――― 
私たちの挑戦と成果

具体例としては、2024年、当社は家庭や飲食店から出る廃食用油をSAF(持続可能な航空燃料Sustainable Aviation Fuel)等に再資源化する取り組みを開始しました。

 

自治体などによる家庭の廃食用油の回収が進められておりますが、その多くは回収場所に持ち込むなど、方法が限られております。この課題に対し、カクヤスの2way型サービスを活かし、飲食店様の店舗で、家庭の玄関先で、さらには「なんでも酒やカクヤス」の店舗での回収を可能とすることで、廃食用油の回収の促進に貢献してまいります。

 

現在までに2024年6月~2025年3月までの累計で約120トンを回収しています。これは、回収した廃食用油を全てSAF精製に使用した場合、一般的な航空機1機が東京~沖縄間を航行できる量です。

  

同時に我々は、酒・飲食文化の保存・進化と社会問題の解決についてもアプローチしています。例えば飲食業界向けの酒類総合展示会「KAKUYASU DEXPO」では、全国の酒類、飲料等のメーカー・酒蔵、インポーターなど数百社を招き、数千種の酒類を無料でお試し頂いています。これが、地方の販路を持たない酒蔵の販促を手助けになり、ひいては文化の保存に繋がっているのです。また、一般社団法人「Recovering Minds(リカバリング マインズ)」様の事業の支援もしています。同法人は、アルコール問題を始めとするさまざまな依存症からの回復を応援する事業を、セミナー・カウンセリング・電話相談等を通して行っています。この素晴らしい活動に加わり、我々はお酒が持つ問題にも向き合っていきます。

 

さらに我々は、これらの活動を多くの飲食店様と共に取り組んでいます。外食業界は個々でできる取組みが限られることから、SDGsの推進が遅れていると言われます。しかし我々と飲食店様が同じ未来を描くことにより、飲食店様はSDGsに加わり、社員の啓発、さらにはお客様へのアピールができるようになります。

社会課題を価値創出へ――― 
プラットフォーム戦略とその先

当社は、中期経営計画「TRANSFORMATION PLAN 2028」で、物流を軸にしたプラットフォーム型ビジネスへの進化を掲げています。この中でも、サステナビリティの取り組みを事業の成長エンジンへと転換すべく、様々な試みを行っています。
 
配送の最適化と循環型物流の進化
∟環境負荷の削減と収益性向上の両立
 
エリア拡大と地域ニーズへの対応
∟ 首都圏・関西・九州に加え、地方政令指定都市への進出を検討
 
他業界との連携による新たな価値創出
∟ 飲食・医療・介護・小売など、地域の多様なインフラと結びついたラストワンマイルの再定義
 
サステナビリティは、よりよい未来を築くための義務であり、同時に事業を永続的に行っていくための基盤でもあります。そこで我々は、新たなプラットフォーム型ビジネスを手掛けるにあたっても、常に配送の効率化などを進め、お客様、取引先と共に「持続可能な社会」を実現していきます。

人を中心に据えた成長戦略で、社会に価値を届ける

最後に、繰り返しになりますが、私たちの財産は「人」です。ここまで描いた素晴らしい未来を実現するためには、やはり、社員の強い思いが欠かせません。
 
そこで我々は、すべての従業員が成長し、能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めています。
 
例えば、働き方を柔軟に選択できる制度を拡充し、多様性を尊重する学びや支援体制を充実させています。同時に、短時間勤務や勤務地限定職、業務委託など多様な働き方を選べる環境を整備していきます。さらには、ウェルビーイングとコミュニケーションの強化を行っています。具体的には、部署や役職を問わず社内コミュニケーションチャネルを整備し、1on1ミーティングの仕組み化と質の向上に取り組んでまいります。
 
ほか、自己啓発型学習プログラムの充実など学びたい人が学べる機会を提供し、外部研修や異業種交流、計画的な社内ジョブローテーションやグループ企業間での人財交流を推進していきます。そして新たな人事システムを導入し、グループ人財情報の一元管理を進め、一人ひとりのスキルや志向に合った配置転換や機会を提供していきます。
 
このような「人が育つ土壌」があってこそ、人は「人財」となり、人財は会社を成長させ、社会貢献を果たし、企業価値は最大化されます。
 
これらの取り組みにより、当社は持続可能な成長を実現し、社会全体の発展に寄与してまいります。
これからも、社会と、人と、自然と共に歩む「ひとまいる」をぜひご支援下さい。

2025年7月
代表取締役社長 兼 CEO 前垣内 洋行